色とりどりだった葉が落ち、木々が少し寂しくなってきたと思った頃には、木々はイルミネーションライトで飾られる
11月も半ばになると、世界中の多くの街がそわそわと浮き足立つ
ノルウェーの首都オスロももちろんその一つだ
オスロの町のメイン通りであるKarl Johans gate(カールヨハンスゲート)では、数日前から大規模な工事が始まっていた
クリスマスがやってくる、ヨーロッパのクリスマスマーケット
北欧と聞けば、想像するのは雪深い情景と家々にともる灯り、そしてクリスマスツリーと暖炉のそばのロッキングチェアに座るサンタクロースではないだろうか
ノルウェーでは、クリスマスを”Jul(ユール)”と呼ぶ
日本には耳慣れない言葉だが、北欧のクリスマスを象徴する独特の言葉だ
北欧のクリスマスは家族と過ごす大切な日
日本の風習で考えるとクリスマスというよりは、大晦日に近い感覚かもしれない
そんな北欧のクリスマスだが、11 月の半ば頃には、クリスマスを最大限に感じられるクリスマスマーケットがオープンする
クリスマスマーケット、発祥の地
日本でも近年各商業施設で開催されるのが通例となっているクリスマスマーケット
起源は意外にも北欧ではない
クリスマスマーケットの起源は、ドイツ(厳密にはドイツとドイツ語を話す地域東側の一部のフランス)
クリスマスの時期に始まる露天が集まった場所のことをクリスマスマーケットと呼ぶ
特に美しいとされるドイツのドレスデンのクリスマスマーケットは、1434年に世界で初めて開催されたクリスマスマーケットとされている(諸説あり)
ちなみにデンマークでは、観光名所のチボリ公園でクリスマスマーケットが楽しめる
過去記事で少しだけ触れているので、興味のある方はこちら
クリスマスマーケットには何が売っているのか
クリスマスマーケットで購入できる定番の物といえば、クリスマスのオーナメント、クリスマスのお菓子、ソーセージなどのグリル、りんご飴、ホットチョコレート、ホットワイン、チーズ、サラミ、ワッフル、クレープ、チュロスなど
国や地域によって様々なクリスマスフードやクリスマスの小物が楽しめる
オスロの中心、カールヨハンスゲートのクリスマスマーケット
オスロのクリスマスマーケットといえば、Karl Johans gate(カールヨハンスゲート)のクリスマスマーケットだろう
町のメインであり、観光としてもメインであるカールヨハンスゲートのクリスマスマーケットは、遊園地とスケートリンクが併設される、子どもたちに優しいクリスマスマーケットだ
2022年は11月12日の時点で、すでにほとんどの部分が楽しめる
公式なオープンは12月11日-2023年1月1日だ
詳しくは公式サイト(英語)へ
冬の国のクリスマス、Jul i Vinterlandを訪れる
オスロのカールヨハンスゲートで開催されるクリスマスマーケットは、”Jul i Vinterland(冬の国のクリスマス)”という名前がある
入り口はまさしく冬の国への入り口だ
中へ入るのが楽しみになる木の温もりのある造りだ
誘われるように多くの人々が中へ吸い込まれていく
遊園地としても楽しめるクリスマスマーケット
カールヨハンスゲートのクリスマスマーケットのシンボルとも言える、観覧車
クリスマスマーケットのためだけに設置された物なので、大きくはないが十分なサイズだ
ゆっくりと動き続ける通常の観覧車とは違いゴンドラに人が乗ると、案外早い速さで回り始める
その他にも、メリーゴーランド、気球をテーマにした乗り物、滑り台、なども特設されている
クリスマスマーケットの真ん中、天然のスケートリンク
クリスマスマーケットの特設される場所は、Spikersuppa(スピーケルスッパ)という公園だ
この公園外気との兼ね合いで、冬には天然のアイススケートのリンクができあがる
そこを中心にクリスマスマーケットを設置しているので、11月後半頃にはスケートリンクとして、楽しむことができる
木造りの店舗が立ち並ぶ、マーケットエリア
カールヨハンスゲートのクリスマスマーケットは、ノルウェーらしく、雪深い森の中の小屋を思わせるような木造りの建物が左右に50店舗ほど立ち並ぶ
クリスマスオーナメントが独特で、薄いガラス作りのオーナメントが主流のようだ
一般的には、丸いクリスマスオーナメントが主流なので、ここにノルウェーらしさがうかがえる
定番のグリルやクリスマスのお菓子はもちろん、ノルウェーなのにベルギーワッフルが売っていたり、ノルウェー蜂蜜やジャムのお店、チュロスのお店などがある
星がキラキラ輝くような、光のトンネルへ
クリスマスの雰囲気をさらに楽しめるのが、マーケットストリートと遊園地を挟んで逆側のイルミネーションのトンネルだ
黄色い光がキラキラと輝く長いトンネルは、ゆっくり眺めながら歩くのにぴったりだ
日本と違って人が多すぎないのもオスロのいい所だ
Gløgg(グロッグ)に舌鼓、Gløgghus(グロッグフス)へ
Gløgg(グロッグ)とは、簡単にいうとホットワインだ
北欧では(北欧四カ国でも綴りや発音に若干の差があるが)ホットワインのことを特にグロッグと呼ぶ
グロッグには、通常レーズン、アーモンドが入っておりシナモンなどのスパイスで香り付けされている
寒い冬にクリスマスマーケットを歩くなら必須の飲み物と言えるだろう
しかし、ノルウェーでは飲酒に関する法律が厳しく、クリスマスマーケットでさえ、飲み歩きは許されない
特別にGløgghus(グロッグフス)、直訳するとグロッグの家が設置されているので、グロッグフスでグロッグを楽しむことになる
焚き火でほっこり、クリスマスマーケット
カールヨハンスゲートのクリスマスでもう一つ独特なのが、各所に設置された焚き火だ
多くのクリスマスマーケットでは、暖を取るのに電気、もしくはガスのストーブが用意されている場合が多い
リアルな火を目の前に焚き火を楽しめるのは大変珍しい
北欧の冬といえば、パチパチと音を立てながら燃える焚き火を見ながらゆっくりするのが定番なので、クリスマスマーケットで楽しめるのはとても嬉しい
オスロ、冬の国のクリスマスマーケットへ
オスロの冬はとても寒い
また、11月後半になると雪も降り積もるので、雪靴で暖かい格好をしてくるのがおすすめだ
特にクリスマスマーケットは完全に外なので、カイロなどで暖かくして来ないとクリスマスマーケットを楽しめずに帰ることになるので注意したい
アクセスが最高なカールヨハンスゲートのクリスマスマーケット
ノルウェーの首都オスロの中でも中心地で観光交通共に最も栄えていると言えるのがカールヨハンスゲートだ
Oslo S(セントラルステーション)からはゆっくり街を眺めながら歩いても20分程度で到着する
一応トラムや地下鉄も走っている
Nationalthiatretで下車して徒歩5分程度で到着だ
オスロのクリスマスマーケット
ドイツのベルリンなどでは、町の中の至る所でクリスマスマーケットがあったりと、複数のクリスマスマーケットが存在するところもあるが、オスロは正当なクリスマスマーケットと言えるのは、カールヨハンスゲートの一つと言える
オスロ自体が小さな街であることを考えると当然といえば当然だ
小さなクリスマスマーケットもいくつか点在しているので、クリスマスの時期外せない観光スポットだ